PART4

「何だ? いちいち言うことが変わるじゃねーか。脱ぐんなら、早くしろよ。今度はちょっとでもためらったら許さねえからな。」

犯人の冷酷な声が響いた。

 画面が再びスタジオ、奈美のアップに切り替わる。

(警察はまだなの?)

奈美は必死に周囲を見回して助けを求めたが、皆同情の眼で見返すだけで、もはや諦めざるを得なかった。奈美は身に付けたばかりのスカートとブラウスを脱ぎ、再び下着姿になった。

「よし、じゃあ、奈美ちゃんのオッパイを全国の皆様に見て頂くんだ。」

犯人の声が響く。

 奈美はその言葉にまた顔を真っ赤にしたが、ためらっている余地は無い。意を決して手を後ろに回し、ブラのホックを外した。思い切ってすぐにブラを抜き取る。ついに奈美が身に付けている物はピンクのパンティ1枚だけになってしまった。

 しかし、さすがに胸を衆人環視に晒す勇気は無かった。思わず両腕で胸を固く庇ってしまう。

「お願い、これで許して。」

蚊の泣くような声で許しを請う奈美だった。

「だめよ、田村奈美。何をかわい子ぶってんのよ、むかつくわねぇ。両手を頭の後ろに回すのよ、早く!。」

女の犯人の声だ。美玲も小さな声で

「その通り」

と呟いた。

「ごめんなさい、やっぱり、できません。」

今にも泣きそうな奈美だった。

(胸を見せるなんて・・・今日は日曜だから大学の同級生も見てるだろうし、中学の時のみんなも、田舎のおじさんおばさんも・・・みんなに見られるなんて、いや!。・・・)

 固く眼をつぶっていた奈美だったが、後ろに気配を感じて眼を開けた。眼前の、ADが示した画用紙には『田村を捕まえろ!』と書いてあった。奈美が慌てて後ろを振り向くとお笑いタレント達が迫っていた。

「い、いやあ!」

叫びながら慌てて逃げ出そうとする奈美。しかし、両腕で胸を庇いながらではとうてい逃げることも出来ず、すぐに捕まってしまった。すかさず両側から手が伸びてきて、奈美の両腕を胸から外そうとする。

「やだ、やめてぇ! お願い」

半裸で絶叫している奈美を4人の男達が取り囲んで手足を押さえる図はほとんどレイプ現場だ。カメラは非情にも、体を押さえつけられて、無理やり胸を露出させられる奈美の様子の一部始終を映し出していった。

 ほどなく奈美は両手を後ろ手に捕まれたまま立たされた。量感のある釣り鐘型の美しい胸がカメラの前に露出させられている。乱れた髪と喘ぎ声、ピンクに上気した頬があまりにセクシーだった。パンティ一枚の格好でテレビカメラの前に立っているなんて・・・奈美はあまりのことに言葉を失ってうなだれている。

「おー、今のはなかなかいい演出だったぞ、奈美ちゃん。レイプ願望でもあるのかい? よし、じゃあ2人解放してやるけど、そのままの格好でいろよ。あ、それから両脇の連中は胸でも揉んでやりな」

犯人が上機嫌に言った。

「じゃあ、悪いな、奈美ちゃん。」

「犯人の命令だからな」

奈美を囲む男の内の2人はそう言い訳しながら、奈美の胸に手を伸ばす。水着すら見せたことの無かった奈美がパンティ一枚の姿で目の前に立っているのだから、興奮するなという方に無理があった。

「い、いやあ! そんなことやめてぇ。」

奈美が声を振り絞って二人に懇願した。

 そんな奈美の様子を仲川はにやにやしながら眺めていた。

(うーん、こりゃ予想以上だな。ま、ガキが大人に楯突くとひどい眼に合うって事はしっかり分からせといて、ちゃんと稼いでもらわないとな)

そう思いながらその眼は奈美の痴態に釘付けだった。

 その奈美は両側から胸を片方ずつ掴まれて揉まれ、悶え喘ぐ姿をカメラの前に晒していた。犯人の要求に従うだけなら適当に触っているふりをすればいいはずだが、男達は自分のテクニックを総動員して奈美の胸を責め続けていた。胸を大きく掴んでこね回したと思えば、今度は乳首だけをこりこりといじるといった具合だ。男性経験の全くない奈美は、男達の思いのままに反応してしまう自分の体が悔しかった。

(どうしよう、この姿もテレビに映っているなんて・・・私、もう生きていけない)

絶望的な気分になる奈美だった。

「えー、情報が入りました。また2人が解放された模様です。会社員の中道五郎さんと女子大生の下田美子さんです。」

 高橋がそう告げたとき、ようやく奈美の胸を揉む男達の手が名残惜しそうに離れていった。

「おいおい、誰がそんなに奈美ちゃんに感じさせてやれって言ったんだよ、仕方ねえな。ま、全国の視聴者の欲望も満たせてやれたからいいか。」

犯人の声は苦笑していた。が、非情な声で次の要求を告げる。

「奈美ちゃん、いい気持ちだったろ? まあ、それだけ喘ぎ声出しといて違いますとも言えねえだろうけどな。ところで、後人質が4人いるんだが、どうする? 例の母子もまだいるぜ。」

「え?」

奈美は間の抜けた声を出した。

(どうするって、これ以上って言ったら、裸になるしかないじゃない。そんなの絶対に嫌!)

と思うがうまく言葉にできない。そう言ったらまたあの女の子が傷付けられるに違いないからだ。

(でも、どうしたら、どうしたらいいの?)

「奈美ちゃんのパンティを脱がせばいいんですね?」

奈美のためらいにはお構いなく、高橋が犯人に話しかけた。

「そうだな、パンティ脱いで素っ裸になって、オ○ンコ見せてくれたらもう2人だな」

犯人がわざと卑猥な言葉で言い直した。

 スタジオが一瞬、沈黙に包まれた。いくら人質を救うためとは言え、22歳の清純な女子大生に全国中継の生放送のカメラの前で全裸になれ、というのはあまりにも酷な話だった。

「い、嫌です。許して・・・お願い。」

パンティ一枚の姿を晒しながら涙目になって懇願する奈美の姿は、犯人のみならず、その全員の嗜虐心を強める役に立つだけだった。

「悪いな奈美ちゃん。じゃあ行くぜ。」

両脇の男はそう言うと、奈美のパンティに手をかけた。

「い、いやあ! 絶対にいやーーっっ!」

奈美がありったけの声を振り絞って絶叫したが、もはや手遅れだった。二人の男が息を合わせてから、一気にパンティを下に下ろした。奈美の下半身が完全にテレビカメラの前に露出する。モニターには、なんと22歳にもなって陰毛のないツルツルの小さく可愛い形をしている奈美の局部がはっきりと映った。

「ひーっ、そんな、ひどい! ひどすぎるぅ・・・ 見ないでぇ、お願い・・・」

奈美が悲痛な声を上げた。そう言っている間にもカメラは奈美の周囲を周り、非情にもその痴態の全てを映し出して行く。

「ちょっと、奈美ちゃん、無茶言っちゃ困るなあ。悪いけど、君のすっぽんぽんの姿、ぜーんぶ全国に放送されちゃってるんだからさ。しかもパイパンなんだな、お前は。大人のオマンコになれない女か。それとも彼氏が変態なのか? なあ、高橋、この映像は今、何人位が見てるのかな?」

主犯各の男は楽しそうに高橋に話しかけた。一種妙な共犯意識が芽生え始めているようだった。

 「そうですねえ。日曜日の昼ですからほとんどの家庭でテレビを付けてますからねえ。少なく見積もっても 2000万人は下らないんじゃないでしょうか?」

高橋も冷静な口調を装っているが、その眼は奈美の裸身に釘付けだ。悪いことに高橋達の席は奈美の視界の範囲内であるため、嫌でも奈美はその視線に気付かざるを得ない。

奈美は抗議の意味を込めて高橋を睨んだ。

(そんなに見なくたっていいじゃない、ひどいわ)

「それに、今見ていなくても、この事件は必ず大ニュースになりますから、最終的には1億人近くが見ることになるでしょうね。」

奈美に睨まれ、気まずい思いをした高橋だが、クールに非情な指摘をした。

(一億人の人が私の裸を見るって言うの? ・・・そんな、ひどい)

奈美はあらためて指摘された数字に目の前が真っ暗になった。

「は、早く! 早く解放して!」

隠しようの無い全裸をカメラの前に晒しながら、必死に叫ぶしかない奈美だった。

「ふーん、奈美ちゃんも災難だねぇ。ちょっと格好いいこと言っちゃったばっかりに、日本人全員にすっぱだか見られちゃったんだもんねー。カメラさん、ちょっと股間のドアップにしてよ。奈美、ついでに一番恥ずかしい所も、一億人に良く見てもらうんだな。」

犯人は奈美の言葉を無視して命令した。すかさずモニターの画面一杯に自分の股間が映し出されるのを見て、奈美は思わず倒れ込みそうになった。両脇の男二人が慌ててその体を支える。すかさず両方からどさくさ紛れに胸を揉まれた。

「ひどいっ! これで2人解放の筈です。約束を守って下さい!」

黙っていてはいつまでこの極限の羞恥を味わわされるかわからない。奈美は必死に犯人に話しかけた。しかし、モニターには映し出されている自分の一糸まとわぬ下半身のドアップを見せられながらそれだけのことを言うのは22歳の女子大生にとって死ぬほど辛いことだった。

「どうもさっきから奈美ちゃんは人の話を半分しか聞いてないみたいだなあ。素っ裸になって、オ○ンコも見せてくれたら、って言っただろ? そんなに隠してちゃ全然オ○ンコが見えないんだけどなー。そこでさ、脚をおっぴろげて、オ○ンコの奥まで見せてくれなくちゃ。」

予定通りの展開に犯人の声が楽しそうだった。

「どうせなら、奈美ちゃんの両手に手錠かけて、腰下ろして、本格的に見せてくれよー。そうだな、椅子に縛り付けて、M字開脚って奴、してもらおうか?」

「では、確認しますが、奈美ちゃんに後ろ手に手錠をかけて椅子に縛り付けて、脚をM字型に開いて性器を露出させればいいんですね?」

高橋が非情な言葉を口にした。それは、犯人がそうだと言ったら、奈美の意思とは関係なく、即座に実行に移すということを意味しているのだ。

「ま、そんなところだな。」

犯人の言葉を聞いたその瞬間、

「い、いやぁぁ!」

と叫んだ奈美がありったけの力を振り絞って暴れ出した。

(もう、いやあ! このままではどこまで辱められるか分からないわ)

 しかし、いくら暴れても男4人に囲まれていては逃げられる筈もない。再びうつぶせにして押さえ込まれた。カメラがそのムチムチの尻を大映しにする。奈美の両手を後ろに回し、小道具が持ってきた手錠をかけた。カチッという音に奈美が絶望の呻き声をあげた。

(どうして、どうしてこんな目に遭わなきゃならないの・・・?)

「奈美、何より大切な人命を救うため、今から全国のみなさんの前でオ○ンコ丸出しショーをして恥を掻きまぁす。」

そう揶揄したのは犯人の声だった。どうもこの「犯人」には銀行強盗らしからぬ軽みがあった。

 

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